遠州の泣き婆は芋切りを食べながら泣く

      2017/11/01

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遠州の名産といえば、空っ風で育まれた白い粉が自慢のスティックタイプ、つまり角切りの干し芋。
この干し芋は空っ風による天日干しが特長。
白い粉は風の恵みによる乾燥時に出るもので自然のものです。

紅はるかやいずみ芋といった品種の芋を蒸してから、手で皮むきをします。

それを角切りにスライスしてから天日干しすると、粉が噴き出します。
粉の噴き具合で仕上がり加減が判断できる仕組みです。
このすべての工程が人の手と自然の力。昔ながらの伝統の製法ならではの甘みが楽しめます。

この遠州には、夜泣き婆(なきばばあ)という妖怪の言い伝えがあり、与謝蕪村による妖怪絵巻に描かれています。

与謝蕪村は、江戸時代中期の俳人・画家で、妖怪絵巻『蕪村妖怪絵巻』は、現在、現物は行方不明の状態です。

しかし昭和3年(1928年)北田紫水文庫から刊行された復刻版によって内容が知られています。

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このなかに夜泣き婆(なきばばあ)という遠州の妖怪が登場します。

遠州の見附宿(現・静岡県磐田市)に現れたとされるもので、憂いのある家の前にこの妖怪が現れて泣くと、人々は皆、それにつられて涙するといいます。

これが数回繰り返されると、その家には必ず不幸があるという。
その性質から疫病神に近いものと見なされています。

水木しげる氏の著書では泣き婆(なきばばあ)の名で記載されていて、水木氏は、不幸がやって来ることを知らせる役目も持つものと解釈しています。

それによれば、遠州以外の地方でも葬儀の際に現れており、亡くなった人の家族でもないのに、まるで喪主のように大声を張り上げて泣き、参列者たちの涙を誘うという。

かつてはこうした泣き婆は、葬儀の場から謝礼として何升ものを受取っていたという。

中国の一部地方では、昔もいまも「哭喪人(クサンロン)」と呼ばれる葬儀で泣くことを職業として­いる「泣き女」がいます。映像は、重慶(Chongqing)で行われた葬儀の様子。

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