日頃から接客に努力されていると思いますが、ひたすら努力すればいいわけではありません。その努力で目的が達成させのか、PDCAを使ってよく考えてみたいものです。せっかく努力をするのであれば努力が報われるようにしたいものです。
努力を費やすなら、どんなことに、どんな風にすればいいのかを見極めて戦略的にやったほうが良いでしょう。
その筆頭が、「リピートしてもらえる接客」です。
「新規客として来店してもらえる接客」と言い換えることができると思います。
「リピートしてもらえる接客」とは、どのような接客でしょうか?
これは安価な商品でも高価な商品でも同じです。
形のない商品、たとえば保険で考えてみましょう。
このお客様は「保険契約してもらえる」「保険契約してもらえない」
事前に決め込んでお客様に接することが多いと思います。
確率的に「保険契約してもらえない」と思い込んで接しているほうが多いはずです。そして接客の途中ででサービスを中止してしまうというやってはいけないことをしてしまうのです。
しかし見た目は同じです。特に不愉快を与えるようなことはしていません(なかには手のひらを返したような態度をする不心得な人もいますが、稀だし論外です。)
なぜ、やってはいけない、サービスを中止してしまうのでしょう。
自分中心に考えているからです。
心が簡単に折れてしまうことから起こる禁じ手です。
見た目は変わらないように見えますが、心が知らず知らずブレーキをかけているのです。リピートしない人もする人も同様に扱ってしまっているのです。
つまり、リポートする人と同様にリピートしない人も扱えばサービスの中止は起こらないのです。
たまたま来店されたお客様が「保険契約してもらえる」と信じていたら、どうでしょう。ブレーキをかけることなく、次回来店を確約したい気持ちで、挨拶だって自然と丁寧になります。
好感は、販売員がお客様のことを優先的に思うから自然発生的に生まれるのです。
その違いから「リピートしてもらえる接客」と「リピートしてもらえない接客」が誕生するのです。
さらに、その姿を見ている未来のお客様(新規客の可能性のある人)がどこかにいます。
1回のクレームは、実は計り知れない数のお客様の声だと考えるのが当然です。「リピートしてもらえる接客」をするのと「クレームが出る接客」をするのでは上下で違いが出ます。
このお客様は一生おつきあいいただけると思っていたら、挨拶はもちろん、日頃から気になるものです。なにか重点的に販売するときに、思い浮かぶのとは違います。気にしている気持ちが、お客様に響く接客になります。
接客の努力をされていると思いますが、どのみち努力を費やすなら、どんなことに、どんな風に努力すればいいのかを見極めて戦略的にやることが重要です。
「リピートしてもらえる接客」もそのひとつです。
「サービスを中止するな」といっても、言われた人は、「何言ってるのか?」と怪訝な顔をするでしょう。「そんなことしてない」で終わるでしょう。
でも、本当に考えていただきたいのです。
目の前のお客様は次回も当店を利用してくれると信じて、次回ご来店のための準備を今回接客でしているか、どうか?
それをどうすれば当店のスタッフに周知徹底して実行できるか?PDCAの出番です。
- お客様への勝手な思い込みを捨てること
- 目の前のお客様は次回も当店を利用してくれると信じること
- 次回ご来店のための準備をいましておく
販売は接客する者が考えた結果を上回るものには絶対になりません。
ふれあいには「陽性のふれあい」と「陰性のふれあい」があります。「陽性のふれあい」が得られないとき、人は「陰性のふれあい」でも欲しがります。そこに悪意はなくても、イヤな気分にさせます。