自分に正直になれないときに

くらしデザイン
この記事は約6分で読めます。

人間関係で悩むとき、人と人の間にある「境界」が混乱していませんか?
相手の問題を自分のせいにしていたり、自分の問題を相手のせいにしていたり、複雑にしていませんか?

変えられないことを変えようとして悩んでいたりしていませんか?
変えられないことを変えるように要求されたりしていませんか?

お天気を変えることを要求されても変えることはできません。
年中、変えられないことに悩んでいるのはどうしてでしょう?
あなたが本当にするべきことを避けるために、わざわざ変えられないことを悩んでいることもあります。

自分の人生から逃げるとき、境界の混乱は「自分」を陥れる道具になる場合があります。
自分に正直になれないときにどうしたらいいのでしょう。

人は自分の人生から逃げ続ける選択をしている

人は誰でも完璧ではありません。

自分の弱点を知っていて、触れられたくない場合があります。
そんな場合、他者に触れてほしくないのはもちろんですが、自分でも触れたくない場合が多いようです。
自分で触れたくないのは、自分が変えなければいけないと自覚しているからです。

自覚しているけど、いるだけに、変えられないことを恥と思い込んでいる場合が多いようです。
そういう場合ほど、他者から見たら、「簡単なことよ、気にすることないよ」と思えてしまいます。
でも自分ではそれができない。
自分でもできない理由がわからない。

なぜか苦手なんです。ほとんどの場合、それに関係して深く傷ついているのです。
でも自分では、はっきりと意識できない傷。
潜在意識に入り込んだ傷。

人は自分の人生から逃げ続ける選択をしている場合があります。
そのために間違った判断を繰り返し続ける場合があります。
当然、自分が自分の人生でするべきことを避けているので、思うような人生を手にすることはできなくなります。

思うような人生を手にする人は絶対にしない行為です。

 

「あなた、なんでこんな簡単なことをしないでいるの?」と問われても、その人には簡単とは思えません。
なぜなら、そのことで深く傷ついているからです。

境界を認識する

人間関係を楽にして、自分の気持ちを軽くする方法は、限られた人だけでなく、誰にも同じように、思っていること、感じていることを言葉にして素直に表現できるようになることです。

同時に誰にも同じ権利を率直に認めることです。

次のような権利です。

・ 他者と比較しない
・ 競争的にならない
・ 先延ばししない
・ 思い込み、決めつけは事実の否定なので、しない
・ 「あなたが」「あなたを」をやめ「私は」「私が」主体性のある話し方をする
・ 「しかし」を使わず「それなら」に変える
・ 気持ちがどうであれ、批難、攻撃的な言葉を使わない
・ 気持ちがどうであれ、事実を認めて、言い訳をせずに、潔く認める
・ 気持ちがどうであれ、対決姿勢のある口調は使わない
・ 気持ちがどうであれ、親しい人ほど感謝の言葉を忘れず多用する

以上の点に気をつけますが、共通しているのは、自分を主体にする点です。

自分を主体にすることで、アサーティブに慣れていき、マインドフルネス、満ちた状態を体感できるようになります。

自分を「責任者」と認識する

人は誰でも自分の責任者です。

自分を責任者にして「あるがままに」話す。
「あるがままに」行動する。
素直で率直、自己責任で行動します。

周りの人にも同じことを認めます。

最初は、他者との関係が混乱して距離がとれずに傷つくこともあります。
失敗は仕方がないことで、再び壁を作ったり、自分を責めたり、希望を失わず、あきらめず境界を作るようにします。
境界を用意しても、境界を無視する人がいます。その場合は、境界を越えないように主張します。
「わたしは、そうしてほしくない」と言葉にすることが大事です。

しかし、するい人は、自分の言い分を押しつけて、あなたに責任があるかのような言動、態度を示す場合があります。
境界を変えたいあなたは、境界を作り直すチャンスと考えて、境界の意識をしっかり持って、対処するようにします。

境界を意識するために、まず自他の関係の基本を認識しておきます。
自分の問題は自分の責任で解決することで、相手が責任を負う必要はありません。
同じく、相手の問題は相手の責任で解決することであり、自分が責任を感じることも、負う必要もありません。

コミュニケーションでは「自分のことを考えて、同じように相手のことも考えてあげる」・・・これが基本です。

しかし、他者が気になって相手が見えなくなり、境界が認識出来なくなっている間は、他者に好かれたいと思うと、相手の感情を自分の境界内に入れてしまうので、境界の認識は難しくなります。
それを乗り越えるには、他者に好かれたいと思わないことです。

自分を中心にするのではなく、相手を尊重してあげるようにします。
自分が思うこと、感じることを、主語を自分にして会話します。

自分を主語に話すことで、アサーティブに慣れていき、マインドフルネス、満ちた状態を体感できるようになります。

自分を主語にする

主語を自分にすることで自分の言葉は自分が責任を負います。
同時に相手の責任にしない状態が比較的容易に作れます。

自分が取り残された気分になりますが、そこに境界を発見します。

感情的にならず自分が意図的にしたことを認識します。
認識が出来るようになったら対人関係でWIN-WINの関係をめざします。
自分の人生は自分の選択と判断、そして行動によって創造すると楽しさは増します。

自分の人生は自分の選択と判断だと意識することで、アサーティブに慣れていき、マインドフルネス、満ちた状態を体感できます。

しかし、できなくてもがっかりしないでください。

主体的になったつもりでも、自分を主語で話せない、アサーティブとはまだまだ遠いと思える体験。
そんな状態でマインドフルネスといっても心が折れそうで満ちた状態になれないのなら、まずは眠ることを優先しましょう。
寝れば元気が心身に宿ります。

まずはそこからです。

まとめ

自分に正直になれないときがあります。

「あなた、なんでこんな簡単なことをしないでいるの?」と問われても、震えるほどできないことがあります。
わかっているのです。自分でも。

愛する人がいて、相手も愛してくれていると思える。
でも「愛している」と言えなくいて、言いたくてウズウズしているのに言えない。
代わりに出る言葉はケンカを売るような言葉ばかり。

天邪鬼という言葉で片付けられそうですが、そうとも言えない場合があります。
そうさせた理由がその人の内側にはあるのです。

「お父さん、行かないで」と言ったらお父さんは目の前から消えてしまった。
何をしても何を言っても、無駄だった。
そんな経験をした女性なら、自分の本当の感情を伝えるのが怖くなっても不思議ではありません。

愛する人と境界を正しなさいと言われても正せなくなります。

少しずつ自分を主語にするトレーニングをしながら、前に進んではいかがでしょうか?
一歩進んで二歩下がる場合もあるでしょう。

でも進むことで、やがて一歩進んで一歩下がるになり、一歩進んで半歩下がるになります。