羅生門の鬼「茨木童子」は大江山酒呑童子と意気投合、酒呑童子の配下として大江山を拠点に京を荒らし回った有名な鬼です。
酒呑童子にまつわるエピソードでも、京都の一条戻り橋の上での源頼光四天王のひとり渡辺綱と茨木童子の戦いは有名です。
『新形三十六怪撰』にはこの戦いが描かれています。
茨木童子は美女に化けて、一条戻り橋で渡辺綱を襲いますが、見破られて渡辺綱が所持していた名刀鬼切で片腕を切られてしまいます。
綱は腕を持ち帰り頼光に報告しますが、陰陽師に助言を求めると、「七日以内にその鬼は必ず腕を取り返しに来るから気をつけなさい」と言われます。
万全の備えで待ち構える渡辺綱、腕を取り返そうと綱を襲う茨木童子。攻防は続き渡辺綱は何度も撃退します。
しかしなんと七日目に、茨木童子は渡辺綱の「叔母(老婆)」に化けて綱の家を訪問します。
「叔母だし、しかも老婆、流石に入れないわけにもいかないな……」と思ものの、もしかしたらと、戸惑いながらもいたわりの気持ちに負けて、中に入れてしまいます。
茨木童子は腕もたつが頭もいい。見事に家中に入り込み、腕を取り戻し、無事に家に舞い戻ったといいます。
茨木(大阪府)と茨城(県)。読み方でよく問題になりますが、共に「いばらき」です。
そして、共に、さつまいものの名産地なのです。茨木では紅あずまという品種の大岩いも掘りが人気です。
市内の24店舗が参加して「茨木おいもスイーツフェア」を展開するほど。
朝市・青空市では、地場で採れた新鮮で安全な農産物を販売していて、近隣から多数の観光客を呼び込んでいるほか、見山の郷では地元の農産物を使った郷土料理を食べることができます。
元茨木川にかかる橋の欄干に茨木童子の像が立っています。
なお、茨木童子は実は女で、大江山酒呑童子の恋人だったという説があります。
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