かつて阿波国(現・徳島県)の富豪に娘がいました。
すごい美人でしたが、なぜか男の体をやたらに嘗め回す癖がありました。
あるとき、娘の美貌に魅入られた若者が婿入りしました。
若者は胸をときめかし寝床に入りますが、娘は若者の頭から足先まで全身を嘗め始めました。
その舌はまるで猫の舌のようにざらざらとした感触でした。
若者は気味悪がり、たちまち逃げ出したのです。
以来、この娘は「猫娘」と呼ばれたそうです。
嘗女(なめおんな)は、江戸時代の絵本読本『絵本小夜時雨』五之目録にある奇談「阿州の奇女」に登場する怪女。
原典での名は「猫娘」ですが、後の天保元年(1830年)の狂歌本『狂歌百鬼夜興』では「舐め女(なめおんな)」の名で登場しています。妖怪ではなく単に奇癖を持った人間、奇人変人の類として扱われています。奇矯な性格の人間たちも妖怪同然に見なされていたようです。
昭和・平成以降の妖怪関連の文献では「嘗女」の名で記載されています。
しかし妖怪でも奇人でもなく、舐め回す美女も実際にいますが、ただそれが好きというより、泣く、哭くを超えて慟哭。
心に深い傷を負っている行き場のない悲しみを抱えている人が多いのではないかと推察します。
保護されたい気持ちが高まってしがみついている状態と言えます。
妖怪は目に見えない存在です。
見えないものを信じない人には、見過ごしてしまう人の心にある深い傷。
感じる人にはそれが見えてしまう。
それが幸福か不幸かは、本人にしか分かりませんが、人間にとって人間ほど大事な存在はないので、見えてしまうことは幸福と捉えるのが人の道にしておきましょう。
親からして「こいつはアホかも知れない」と疑われ続け、見えないものを大事にされていた「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげるさんの人生は波乱万丈のようでしたが、俯瞰すれば幸福だったといえるように、見えないものが見えてしまう局面ではつらいことも多いかも知れませんが、きっと幸福だと信じたいです。
嘗め女が登場する徳島の名産は、半田そうめん。
半田そうめんを使ったそうめんチャンプルが食べたいです(笑)瞬時に浮かびますが、嘗めて酸っぱいのが、すだち。
すだちは、徳島県原産の果物で、夏に食べたいカボスやユコウと同じ香酸柑橘類。
名称の由来は食酢として使っていたから、「酢の橘」から酢橘(すたちばな)と呼んでいましたが、いまはすだちが一般的。
よくカボスと混同されることがありますが、カボスは大分県の特産で、大きさが違います。
スダチはカボスはの1/3程度です。
すだちの皮は内臓脂肪を落とすのに効果があるそうです。輪切りにして蜂蜜漬けにするとおやつにもなります。
すだちの効果は徳島大学が研究を重ねています。
すだちの果肉はビタミンCが豊富、果汁にはビタミンCのほかクエン酸、果糖が豊富に含まれ、胃腸を刺激して消化吸収を助けます。
その他最近の研究で、果皮に含まれ、ているポリフェノールの一種である「スダチチン」には、脂質の代謝を改善し、体重増加を抑制する効果があることが分かっています。
すだちは通販でもぎたてB級品がお得。9月の収穫期に毎年買ってます。
ただしこちらはすぐに売れてしまうので、要予約です。
予約すらなかなか取れないことが多いので、早めのチェックが必要です。
徳島の名産では「鳴門金時(芋)」も絶対のおすすめです。
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