「白雪姫」は、とんでもなく素敵な物語だとご存知ですか？
白雪姫はどのようして生き返り、どのようにして王子様と結ばれたのでしょう？
禅語に「両忘」（りょうぼう）という言葉があります。
白か黒か、善か悪か、二者択一の考え方（＝二分法思考）をしないという意味の言葉です。
白雪姫の物語には、二分法思考で完璧主義に陥らないたくましさが漲っています。
今回の「おとな女子の禅とディズニープリンセス」は「両忘」（りょうぼう）という禅語をすくいあげたいと思います。
白雪姫は二分法思考をしない
白雪姫は継母にこき使われながら、いつの日か王子が迎えに来てくれる日を待ちました。
悲観的になることもなく、なぜ、自分がこんな酷い仕打ちをうけるのか、二者択一をすることもなく、環境を受け入れて暮らしました。
もし喉につまらせたリンゴを吐き出さずに死んだままだったとしても、王子は妻として生涯愛しぬいたでしょう（すごい！）
私たちは「正しいか、間違っている」「好き嫌い」「善悪」「自分と他者」といった二者択一の考え方（＝二分法思考）で物事を見てしまいがちです。
何事についても分けて考える習慣は暮らしの隅々まで染み込んでいます。
- 白雪姫の本当の素晴らしさは、過酷な暮らしのなかで完璧主義を気にしなかったことです。
- 自分の真実を大切に、「ケセラセラ（＝なるようになる）」と一貫して楽観的に暮らして、夢を実現したことです。
- 楽観主義は自分の置かれた状況に明るい見通しをもって可能性に目を向けること。
- 完璧主義の人は悲観的で解決策を講じることなく、すぐに諦めるための言い訳を用意します。
- なにをしたって初めから完璧な人はいない。毒りんごを食べたって見事に吐き出し生還した！
間違った楽観主義はなにもしなくてもうまくいくと手を打ちませんが、白雪姫は継母の仕打ちにも音をあげず、粘り強さと辛抱強さで対抗しました。
内面から沸き立つ美しさに、王子は死んだ白雪姫を引き取らせてほしいと哀願しました。
究極の選択は王子の真実に裏付けされていました。
自分も他者も同じように尊重する白雪姫
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アサーティブ（主体的で積極的）なライフスキルが働いていると、誠実、率直、対等、自己責任を心の柱にして自他ともに尊重したコミュニケーションができます。
- 自分を尊重するのと同じように他者も尊重したいと思います。
- 尊重したい気持ちが自分の真実のあり方だからです。
- 7人の小人たちとの関係の素晴らしさをじっくりみてあげてください。
- 他者から命令されたり、指示されるわけではなく、自分の意思でするのです。
- 自分の意思で行動することでライフスキルはさらに磨かれ、育まれ、成長していきます。
- 白雪姫が粘り強く成長したのには忍耐力がありました、
- 忍耐力、粘り強さを発揮するにはメンターが必要です。父母をメンターにしたのです。
ただし、頭で解っていても行動しないとライフスキルは成長のプロセスに入り込めません。
行動です。
境界があるから人生は光り輝く
Photo by Ben White on Unsplash
- 人と人の間にある「境界」は目には見えない、立入禁止の領域を示す黄金律です。
- 境界は互いを尊重する意味で、効果的な役割を果たしてくれます。
- 相手と信頼関係に比例して境界を緩めていくと、より信頼関係は強くなります。
- 強くはなるけど、お互いを大事にすることを忘れないようにしましょう。
- お互いを大事にできないのなら他に何をしても意味がありません。
- 強い信頼と卓越した関係性を実現します。強い信頼と卓越した関係性は偶然の産物ではなく目標の結果です。
境界の向こう側とこちら側には、互いに自分の世界があり、各々の「人格」があり、尊重される権利があります。
白雪姫は七人の小人たちとの関係を対等にしました。
小人たちの家に住まわせてもらう代わりに家事を引き受けました。
白雪姫は親しくても依存せずに対等な関係を大切にしたのです。
境界を認識した上で、自他を分け隔てることなく愛情を日常に注いで暮らしたのです。
粘り強さから生まれた魂のふれあい
Photo by Jon Flobrant on Unsplash
- 相手に感謝して誠実に行動しょう。
- ただ大事にするのではなく、お互いの忠誠心を高めるような交流を心がけよう。
- 人は様々な理由を駆使して真実から逃げ回りますが、逃げ続けることはできません。
自信のある人は、どれほど深く恋しても、愛しても、相手(他者)を思い通りにコントロールできないし、 してはいけないものだと知っています。
挫折と拒絶なしに真実は成り立たないものだと知っているからです。
- 自分を信じるように他者も信じることができるからです。
- 理解、尊重、境界を認識した上で、あなたも私も同じ。決して分けない。
- 粘り強さとは辛抱して崇高な理念を追求すること
- 挫折と拒絶を経験しても挫けずに夢を実現する
白雪姫の一途な恋が王子を動かした。
王子は美しい白雪姫を生か死かで考えず、ただ引き取りたいと申し出をしました。もし死んだままだったとしても王子は生涯を捧げたでしょう。
恋愛の至福とは、誰からも強制されることもなく、頼まれたからでもなく、相手が自分のことを想ってくれる主体性、自主性にあります。 それを抜きにして、恋愛の喜びはありません。
境界の向こうから、境界のこちらを見つめてくれることの感動。
主体性のない出会いは虚しい
昔から権力や財産を持ってしても思い通りにならない精神の高貴さによって、特別な価値 を持ちました。
もし相手の尊厳を踏みにじって、相手の関心を得ても、そこに価値もなく無意味で、 嫌悪感が残るだけです。
私はあなたのもの、あなたは私のものという感覚に恍惚とするのも、境界があるからで す。
厳然と境界によって人間の尊厳を守っているからこそ恋愛の輝きがあるのです。
ストーキングは境界を無視した行為です。
境界を越えてしまうと、個別の価値観を失い、相手の主体性を無視します。
関係から急速に 輝きは失われます。
主体性を大切にする
Photo by Jon Flobrant on Unsplash
「主体性のないわたし」と「主体性のないあなた」・・・そこには、すでに、あなたはいなく、わたしもいない抜け殻だけです。
- 境界を超えると相手の主体性、自主性を奪うだけでなく、自分をも喪失するのです。
- 自分の主体性、自主性を放棄するのと同じです。
- 自分の主体性を放棄して関心を得るのは、ワイロのようなものです。
- 相手との関係性で、相手にされても許可してしまうことを、自分がコントロールできる相 手には自分がしてしまうようになります。
- 自分より立場が強いか弱いかでされる側、する側に変わるのです。
万能感が人間関係を台無しにしてしまう
引け目を感じる一方で、傍若無人な振る舞いという両極端が起こります。
- 「親しき仲にも礼儀あり」を逸脱した行為には、相手の人権を無視の危険が絶えずあります。
- 傍若無人な振る舞いの背景に甘えがある場合もあり、愛情表現だと思っている場合があります。
- 自分と相手の間に、しっかりした境界がなく率直、誠実、対等、自己責任を欠いてしまう。
- 上か下か、強いか弱いか、白か黒か、イエス かノーか、競争的で両極端な二分化思考です。
- その背景に、幼児期の「万能感」を引きずっている場合があります。
- 万能感は完璧主義の動機であって、成人になっても残っている幼児性ともいえます。
白雪姫の世界をゆっくり見なおして、白雪姫、王子、7人の小人たちの素晴らしさを再体験してみてください。一生の宝物になります。
まとめ
白雪姫の歌声、笑顔、七人のこびとたちへの思い。。。
自分の状況を恐れることもなく、憎むこともなく、受け入れて、ハッピーを引き寄せる
明るい歌声には「尊重」が宝石のように散りばめられています。
白雪姫は継母の仕打ちにも音をあげず、粘り強さと辛抱強さで対抗しました。
自他を分け隔てることなく愛情を注ぐなかで、率直、誠実、対等、自己責任が生まれます。
人への愛情を複雑にするのは「恐れ」です。
見捨てられる恐怖は誰でも怖いものです。
不安を希望に変える原動力は自分の一貫性。
白雪姫は永遠にその真実を語り続けます。