「人は誰も内面で考えているとおりの人間だ」といいます。
顕在意識が与える影響は10%に満たず、潜在意識にある阿頼耶識のシステムが、顕在意識と常に交信して顕在意識に影響を与えているからです。
阿頼耶識システム(あらやしきシステム,Alaya-Vijnana System)って、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 』に登場する架空のシステム。だと思いますよね?
でも違うんです。本当の阿頼耶識は孫悟空の『西遊記』でお馴染みの三蔵法師がインドから持ち帰った意識のことなんです。
では、本当の阿頼耶識についてお話します。阿頼耶識をマネジメントする力がなければこれからの200年を自由に生きることはできません。認識できない阿頼耶識をどのように認識してマネジメントすればいいのか、その具体的な10の作戦をご提案します。
阿頼耶識で創るライフスタイル
私たちは文字どおり自分が考えているとおりの人生を生きているのです。
なかても人格は、私たちがめぐらしているあらゆる想いの完壁な総和です。
植物は種から芽生えます。それは種子なくしてはあらわれることができません。
内面で密かにめぐらされる想いという種子から芽生えて、私たちの行いも決定づけられます。
瑜伽行唯識学派の『唯識』
この仕組みを説いたのが「八識」で、大乗仏教の部派の一つ「瑜伽行唯識学派(ゆがぎょうゆいしきがくは)」によって「唯識」として打ち立てられました。
すべての生き物はそれぞれの「八識」で生きていると言って過言ではありません。
すべての生き物は「生きたい」と望んでいます。その智慧が「八識」です。
標高5000mの山岳地帯に生きる野生の動植物たちはヤギも豹も狼も環境に順応したスキルを誰かトレーナーに教わったわけでもなく、それぞれの親から教わり身につけています。
人間は人間が生きることができる場所で太古の昔から引き継いだDNAで生きています。
唐を中心に発達した仏教の教えは奈良時代に日本に伝えられ、南都六宗(法相宗・三論宗・倶舎宗・成実宗・華厳宗・律宗)のひとつ「法相宗」として、主に奈良の興福寺・法隆寺・薬師寺、京都の清水寺に受けつがれました。
「宗教」を想い浮かべますが、唯識の実際は生きる智慧であり、哲学です。
私たちの行いは、内面で密かにめぐらされる「想い」という種子から生まれます。その想いというのが唯識が唱える八識のひとつ「阿頼耶識(あらやしき)」です。「阿頼耶識」は瑜伽行派独自の概念であり、個人存在の根本にある、通常は意識されることのない識(意識の蔵)のことです。
阿頼耶識は顕在意識を支配する
ある人の阿頼耶識は、蔵している種子から対象世界の諸現象を生じ、生じた諸現象は、繰り返しその人の阿頼耶識の種子を形成し、刹那に生滅し、エンドレスに継続されていきます。
行いは想いの花であり、喜びや悲しみはその果実です。そのようにして私たち人間は、自分自身が育てる、時に甘く時に苦い果実を収穫しつづけるのです。人は自分の身体の内面で起きている感覚しか認識できないのです。認識できないことは永遠に認識できないのです。つまり人の限界は人それぞれであり、阿頼耶識にしかないです。
行いは「阿頼耶識(あらやしき)」という種子がなければあらわれることかありません。
意識的に行うことでも無意識のうちに行うことてもひとつとして例外はありません。
こびりついた心の中の想いが私たちを創っているのです。
私たちは自分の想い、「業(カルマ)」と言い換えても良いでしょう。
業によって創り上げられているのです。つまり因果応報、自業自得なのです。
阿頼耶識が身体を作っている
心の中の想い、すなわち業の煩悩エネルギーは、遠い過去から現在までずっと連鎖しながら、私たちの心を少しずつ変化させるだけでなく、体内には有毒物質を発生させます。
血圧はあがり、呼吸は浅くなり、コルチゾールの分泌過多がはじまります。
コルチゾールは、ストレスから身を守ろうとして起きる現象で、瞬間的な量の増加に問題はありませんが、長期的なストレスにさらされることで、脳の海馬を委縮させ免疫系・中枢神経系・代謝系など、身体のさまざまな機能に影響を及ぼします。
脳で創った作品を心のスクリーンに投影する仕組み
悩は私たちの心で作られ、脳のスクリーンに投影します。
ブッダは「因果応報」(原因=結果)だと説きました。
幸福な原因が幸福な結果を引き寄せ、不幸な原因は不幸か結果を引き寄せるのです。
邪悪な想いが心を占領していれば、脳には痛みを伴いながら、邪悪な光景が映し出されます。逆に喜びが満ちていれば脳のスクリーンには喜びを投影します。つまり自分のあり方が正しければ、心身はそのように働き、正しくなければ心身は不調を来すのです。とてもシンプルにできているのです。
「阿頼耶識」を自分で認識することは、大事業。
出家して毎日毎日坐禅三昧の一日を何年も続ける必要があるでしょう。
人生はエンドレスにワンダフルをライフスタイルにする
親鸞、空海は、仏の持つ力を信じて念仏を唱えれば、浄土にいけると説きましたが、21世紀の現在に、ふさわしいあり方があります。
それをまとめたのが上の表(「人生はエンドレスにワンダフル」の概念)です。
結果から逆算して原因を創るライフスタイルの実践です。
200年ライフを幸せに暮らし次世代に繋いでいく、曼荼羅です。
豊かなライフシフトで自由を謳歌するために、必要なことをまとめています。
その根本となる力が「阿頼耶識」を整えて、自分力を発揮する『阿頼耶識システム』です。
- あなたは阿頼耶識縁起で生きていることを知る
- 阿頼耶識は感情をコントロールしているので、あなたの手に負えない
- 阿頼耶識のコントロールを断念して、あるがままの自分をマネジメントする
- すべての生き物は与えられた環境を生き抜く力があると信じる
- 200年のライフシフトを策定し、ファイナンシャルプランを計画する
- ライフシフトもファイナンシャルプランも諸行無常だと覚悟する
- 有形資産(金融資産)と無形資産(専門スキル)は育てるものだと意識する
- ライフデザインする
- ライフデザインを実践できるライフスキルを主体的に身につける
- ライフスキルを根気よく育てるあり方を身につける(マインドフルネス)
まとめ
人は自分の身体の内面で起きている感覚しか認識できません。認識できないことは永遠に認識できないのです。つまり人の限界は人それぞれであり、阿頼耶識から齎されるものでしかないです。
これを突破する方法が、ブッダの哲学であり、遺言である「自灯明・法灯明」であり、その戒めとなるのが「因果応報」です。これらの言葉をライフスタイルの基礎にしませんか?