貯金ゼロの人は、潜在意識の力を大切にしてほしい。潜在意識には生きる本能がたくさん蓄えられているからです。貯金ゼロは本能にふさわしい状態ではない。
潜在意識とは、過去の経験などによって無意識のうちに蓄積された価値観、習慣、思い込みから形成された、自覚されていない意識のこと。
潜在意識の「潜在」とは「潜っていて見えないが存在する」という意味。
実は顕在意識より強力な潜在意識(阿頼耶識)が危機に瀕しています。
深層心にある潜在意識(阿頼耶識)を守らなければいけない理由と潜在意識のまま深層で守る方法についてお話しします。
願いがかなわない四つの理由
自分の思考が、いつでも戦闘状態にあることを自覚している人は少ない、
自分が持つさまざまな意図が、我こそが現実を支配しようといつも戦いをくり広げています。
そして、たくさんの矛盾した意図すべてで、あなたの人生は動いているのです。
異なるメッセージを受けて、整理整頓に「潜在意識(=阿頼耶識)」は毎日多忙です。
たとえば、あなたは意識的な思考で、家を買おうと考えているとします。
そして無意識の思考では、買ったあとに住宅ローンの支払いができるかどうか不安に思っている。
家を買うという考えも、ローンが不安という考えも、同じ力を持っています。
あなたはローンが払えなくなることを心配し、シロアリがたくさん発生したらどうしようと気に病む。心配事がどんどん大きくなり、ついにそれが、家を買いたいという意識的な思考よりも大きな力を持ってしまう。
そうなったら、どちらの意図が勝つかはもうわかるでしょう。
でも、信じてください。あなたには変える力があることを。
どんな状況にあっても、現実よりもあなたのほうがずっと大きな力を持っています。
ただ、『相反する意図が、阿頼耶識に乱れを起こす。』ことを忘れないでください。
アンビバレント
相反する意図が互いにせめぎ合っていると、混乱と不安ばかりが生まれてきます。
新しい知覚や欲求を受け入れようとしているのに、それと同時に恐怖と苦痛に苛まれていたら、心の中には大きな葛藤が生まれます。
葛藤が続くと、あなたはやがて疑問が深くなります。
この、願いを送り出すという方法は、本当に効果があるのだろうか?
または、効果がないとは言わないまでも、少なくとも自分には効果がなかったと結論づけるかもしれません。
あなたは失望し、自分は無力で、人生を変えることなんでできないと思い込む。
潜在意識(=阿頼耶識)の乱れに、あなたの思考は強大な力を持っていることを忘れてしまう。
あなたの思考は強大な力を持っている。
あなたの思考は強大な力を持っている。
でも阿頼耶識は、あなたの意識的なお願いだけに反応していません。
大事なことなのでもう一度言います。
阿頼耶識は、あなたのすべての思考に反応している。
意識的な思考も、無意識の思考も、すべてを受け取っている。
矛盾する思考もすべて受け取っている。
私たちの中では、意識と無意識がいつも戦いをくり広げています。
たとえば、こんな心当たりはないでしょうか。
願いがかなわない仕組み
新しい試みをしたつもりでも、結局、いつものパターンに落ち着く。
人間には、決まりきったパターンにはまりやすいという困った傾向がありますが、それには、ホメオスタシス(生体恒常性)という働きが影響しています。
ホメオスタシスは、体温を平常にキープしようとするように、血圧や血糖値といった身体の状態を一定に保とうとします。ライナスの毛布でもお話ししたように、人間には安全・安心への本能が備わっています。
同じように自分が持っている実力のイメージのままとどまろうとする習性(本能)があるからです。自ら限界の柵を 作ってしまうのです。
人間は一日に6万個の思考を持ちます。
実は、科学者によると、6万個の思考の98パーセントは前日のくり返しだという。つまり、6万個の思考のうち、新しい思考は 1,000個程度で、それ以外はすべて前日とまったく同じ思考だというのです。つまり100歳まで生きても考えることは子どもと大して変わらないことがわかりますね。
その上、空中を縦横無尽に飛び回っているラジオの電波のように、他人の思考もまた否応なしにあなたのところへ押し寄せてくる。電波CMはその典型です。
あなたは無意識のうちに、家族、文化、宗教などに影響されている。
たとえ意識的に取り入れているつもりがなくても、影響は避けられない。
他人の頭に影響されている
ある極端な事例をご紹介しておきます。
人から「天才」と呼ばれている、ある発明家がいます。
それでも彼は「落ちこぼれゼロ教育」を実施する学校でテストを受けたら、きっと小学校一年生からやり直しという結果になるだろうといいます。
なぜなら、彼は文字を読むことができないからです。
しかも、彼は意図的に、読み方を覚えないようにしているのだといいます。
「もし読み方を覚えてしまったら、他の人のアイデアを読んで影響を受けてしまうからね」と彼は言う。
「そんなことをしたら、自由な発想ができなくなってしまう。だから無駄な影響は受けないようにしている」
彼は自分を守るために、人と違う発想をしていたので天才になったのです。
重要なのは、思考の邪魔が入らないほうがいいということです。
この世界は、モノも含めて他人の思考であふれかえっています。
その影響を身辺から極力少なくしたほうが、阿頼耶識とのつながりも強くなる。
自分の阿頼耶識を守ることは、生命を守ることに匹敵しています。
マイ神話は他人の思考の塊ではないか
実際、スピリチユアルの指導者が口を揃えて言うのは、裏返せば、あなたには問題があるということばかりで、結局は思考の妨げになる。
- 私はダメだ
- 私には才能がない
- 私には価値がない
- 私にはできない
- 難しすぎる
自分を全否定するようなこういったネガティブ思考も、祈りと同じ役割を果たしてしまう。
まるで「さっさとくたばれ」と言ってるように聞こえる。それらを払い除けるように、無駄遣いを繰り返すが、当人にしたら、傷ついた心身をかばって生きるためのエネルギーを獲得する費用だから、無駄遣いの自覚はない。でも、そこで冷静になってほしい。
祈りはないもののねだりで、ないことを自分に認識させる行為なのです。
言ってみれば「正反対の祈り」です。(=作用・反作用の法則)
それなのに、あなたは全面的に、この祈りを信じてしまっている。
毎年テレビは全国で行われている初詣の様子を映し出すので、正しいと思い込んでしまう。
もちろん、この祈りの言っていることはすべて嘘だ。
それなのに、まるで本当のような顔をしているから厄介なのだ。(=作用・反作用の法則)
あなたはマイ神話をお守りのように持ち歩き、どこへ行くときも離さない。
マイ神話を持たずに生きていくなんて考えられない。
なぜなら、それはとても・・・・・・慣れ親しんだ存在だからだ。
あなたは、この罠から阿頼耶識を守って、自身で阿頼耶識を育てることを考えたほうが得策です。
自由で無邪気なこころを取り戻す
ホメオスタシスの働きは、身体に作用しますが、心にもこれと似た機能が備わっています。
人がメンタル面で変わろうとすると元に戻そうとする力が働いてしまうのです。
例えば、過度のプレッシャーや緊張など慣れない状況に遭遇した際、萎縮したり、逃げ出したくなったりした経験は誰にもあるのではないでしょうか。
たとえば「好き避け」という行動がこれにあたります。内心恋い焦がれていた人から告白されれば本当なら嬉しいはずなのに、阿頼耶識にある自己イメーシと違いすぎて、どう対応していいのかわからず、危機的状況に陥り、脱出するために、無視することで、平常心に戻そうとする。ホメオスタシスの働きによって起こる現象です。
自分の実力はこんなものであるという、自己イメージにも通じます。人間は思い込んだ自分のイメージの振り幅の範囲内で生きていくのが最も心地よいと、潜在意識(阿頼耶識)が認識しています。
そのため、自分が持っている実力のイメージのままとどまろうとするのです。
こうした現象は、夢物語からすれば「異常」に見えても、安全・安心に生きていきたいという人間の持つ本能と考えれば、不思議でなくむしろまともなことだと理解していただけるでしょう。
潜在意識(=阿頼耶識)の乱れに、あなたの思考はすでに自分が強大な力を持っていることに思いが及ばないのです。
対策は、奪われた自由で無邪気なこころを取り戻し、自信を持つことです。
自分なんてこの世でもっともつまらないちっぽけな人間だという思い込みを捨てることです。
人生を変えるポストカードに書いであったこと
貯金ができないと思い悩む人は、この真実と向かいあってほしい。
今はクレジットカードの支払いが精一杯かもしれないが、すべて思い違いから始まったことにすぎない。あなたが貯金ゼロからスタートして、投資に乗り出し、家賃収入で生計を立てている姿を想像してほしい。それもホメオスタシスという保護本能が働いている状態なのだ。マインドフルネスによって凝り固まったイメージを解きほぐし、潜在意識(阿頼耶識)の回路にアクセスすることで、阿頼耶識のなかに潜んでいる願いが叶わない仕組みを壊して、そこに潜んでいる小さい子どもを救出して、大きな変化をもたらすことができます。
それは大人になったあなたの存在証明。
ポストカードに書かれてあったのは「たすけて」の4文字。
まとめ
願いが叶わない仕組みが正しいものだと思い込み、祈るたびに願うものを自分が所有していないことを思い知らされ、研鑽すればするほど生涯持てるはずがないと教え込まれる。
牢獄の囚人から脱出するには、執着つまり存在しない自分を消し去ること。
阿頼耶識の記憶を書き換え真の自分=自由で無邪気な子どものこころを奪還する。すでにあなたはその力を持っている。なぜなら「自由で無邪気な子ども」があなたの本性だからです。